お知らせ

韓国からDongHa博士が訪問しました。
2016.03.29

国際先端医学研究機構による国際的共同研究強化促進事業の一環として外国人研究者招聘制度に参加し、3月1日から同月18日まで、ペンシルベニア大学の研究員兼韓国のソウル国立大学の博士研究員であるDongHa Bhang博士(Ph.D.) を招き、「化学療法による治療後の不妊症における精子の再形成機構」"Restoration of spermatogenesis after chemotherapy-induced infertility"と題して、臓器特異的な血管内皮細胞が生体内微小環境を調節している最新の知見に関する講演をしていただきました。

 日本の3大疾病であるがん、脳血管疾患、心血管疾患のどれもが血管の関与している血管疾患であり、その恒常性の破綻が疾病の発端・悪性化に繋がることが考えられています。我々の研究室では、血管内皮細胞の臓器の違いにおける遺伝子発現、エピゲノムな転写制御機構に注目した研究も行っています。今回の研究協力では、実験動物の各臓器(肺、肝臓、腎臓、精巣、胎仔皮下組織)から血管内皮細胞を単離する方法をDongHa博士とのディスカッションを通じて構築し、実際にそれぞれの細胞単離に成功しました。これらの細胞から得られたRNAを用いてcDNAマイクロアレイ解析を行うことにより、同じ血管内皮細胞でも臓器、即ち間質における微小環境の違いが、内皮細胞の遺伝子プロファイルに影響し、各々の環境に特化した機能を発揮する細胞内分子機構の解明にアプローチできると考えています。これらのサンプルから得られたデータの共有だけでなく、今後も表現型解析分野では国際的な研究交流を通じて、世界の研究者との共同研究を推進していきたいと考えています。

どん1.jpg

どん2.jpg

PAGE TOP